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治療のスタイルとポリシー
1.治療はその時に必要で可能なことを最大限行ないます。
当院では何分当たりいくらという時間料金制をとっていません。必要でかつ十分な治療は、その時の病状や環境、術者の技量によっておのずと決まってきます。出来ることだけを最大努力いたしますので、一回あたりの時間は多少変わりますが、料金は一定です。
2.刺激の量は最小限にとどめます。
上の説明と一見矛盾してそうでが、不要な刺激で人体に損傷を与えないための配慮です。鍼というのは人体から見ればどこから見ても“異物”に他なりません。異物を体に触れたり入れたりする以上、その量は極力少なくするのが本来の鍼治療の姿であるといえます。もちろん治療上必要な刺激量は確保するにしても、出来るだけ細い針を選び、浅くて良いところは深く刺さず、使うツボは少ない数におさえます。
これはマッサージなどの手技療法にもいえることで、「痛ければ痛いほど効く」というようなものではありません。こちらの方もご参照下さい。
おまけ(?)のお話
鍼灸や指圧は東洋医学だとよく言われますが、本来ならば人の身体を治すことに、東洋とか西洋とかの区別があることはおかしな話です。「何でもいいから良くなりたい」だけが共通の思いだったりします。だからもし機械の修理のように治療ができるのなら、それに越したことはありません。しかし治療というものを実際しようとすると、それはなかなかむつかしいものです。車のように古くなったところとか、傷んだところをパッと付け替えて終りとはいかんのですね、生きた体というのは。
ところが場合によっては付け替えをしなくても良くなることもあるのが人間で、自然治癒力というありがたい機能を授かっています。“自然の治癒力”ですから、今の解剖学や生理学が生まれる前からわかっていることもたくさんあります。それなら「昔の人の知恵を借りよう」という話になるわけです。私も借りている一人です。(もちろん現代の解剖や生理学の知識も同じように重要なのは当然です)
カタイ話ですが「全体は部分の総和より偉大である」というような言葉がありまして、中国やインドの伝統医学ではその考えにとても近いところがあります。人体を各パーツの集まりと考えずに、全体で一つの小自然として考えます。小さな身体の中に天地がグッと凝縮されて、大自然と同じ営みが刻一刻となされていると考えます。中国では昔から伝わる天人合一思想と呼ばれるものです。
夏は雨が多いように人も汗をかきますし、冬は氷が張るように節々が硬くなりがちです。氷が溶けるには気温が上がればいいように、手足の節々をやわらかくしたい時は体の温度を上げればいい。そんな風なところです。
痛むところ、つらいところが仮に手足だけ、頭だけといった一部分に限られていても、原因は全体にあると考えた方が治療はうまくいきます。例えばここ大阪に雨や雪が降っていても、その雲はどこか遠くからやってきたものであるように、頭痛が胃の不調や足の冷えから来ていたりすることがあるわけです。
人の体質は様々で、冬の荒原のような体に震えている人もいれば、昼の砂漠のような体に苦しんでいる人もいます。本人が必ずしもそれに気付いているとは限りません。むしろ気付かずに悪化していることが多いでしょう。治療はその人にあった方法を、実際の季節にも合わせて行ないます。
治療を受けられることで元気になるだけでなく、心身のどこかにきっと新たな発見をされることも楽しみにしていただければ幸いです。
(ここでは天人合一という中華伝承医学のなかの、一部の考えだけに絞って記しました。陰陽五行などについてのページもいずれ作成する予定です。またいつか覗いてみてください。)
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